ベランダの「地味スター」アジサイ

アジサイの季節になってきました。この時期、わが家のベランダでは山アジサイが可憐な花を咲かせます。アジサイというと、鞠型にびっしりと花をつける種類のものがほとんどですが、実はあれはヨーロッパで品種改良されたもの。その元になったのが日本のアジサイだといいます。幕末にシーボルト博士が日本のアジサイをヨーロッパに持ち帰り、それを元にあの鞠型の「ハイドランジア」がつくられたのだそうです。
日本に自生しているアジサイは、あんなたくさん花(ほんとはガクですが)をつけません。真ん中にほんものの地味な花があって、そのまわりをきれいなガクが囲んでいます。はじめて園芸店で日本のアジサイと出会ったとき、「アジサイに似てるけど、なんていう花だろう」と思いました。似ているのではなく、こちらが「本家」だったわけです。
日本自生のアジサイには2種類ある、と本で読みました。山の「山アジサイ」と海の近くに生える「ガクアジサイ」。葉っぱがとがっているのが山アジサイで、丸っこいのがガクアジサイだそうです。鞠型のハイドランジアは葉が丸いですが、それはガクアジサイから受け継い特徴なのでしょうか。
3年前、山アジサイの鉢植えを買って、だいじに育てています。山アジサイは花も姿も地味な上、日陰を好む性質があります。なのでベランダの日当たりの悪いところにおいているのですが、ちらほら咲く薄紅の花がほんとうに可憐なんです。私はひそかに「地味スター」と呼んでいます。この時期、ベランダになくてはならないレギュラー選手なのです。